ISLANDS by Dieter Roth, Björn Roth
20世紀のアートシーンで最も影響力のある人物の一人とされる、スイス人アーティストのディーター・ロス(Dieter Roth)と、同じくスイス人アーティストでディーターの息子であるビョルン・ロス(Björn Roth)の作品集。2014年11月から2014年2月にかけてミラノの美術館「ピレリ・ハンガービコッカ(Pirelli HangarBicocca)」で開催された展覧会に伴い刊行された。
ディーターは、絵画、彫刻、印刷物、写真、ビデオ、サウンドを組み合わせ全てを網羅するような作品を制作し、あらゆる媒体と形式の芸術を探求した。変容するということに魅了されたディーターは、作品の絶え間ない可変性を明らかにする過程で、家庭用品、家具、モニター、食品など、膨大な数の素材や物質を使用した。知識と行為、経験と手作業をパフォーマティブな作品に盛り込んだその芸術的ビジョンは、本展で存分に発揮された。展示に充てられた4,500平方メートルの空間は、「名門ロス家(Roth dynasty)」が芸術の創作方法を継承し続ける工房、職人のアトリエと化していた。
そのインスタレーションは、かつての工業地帯の広大な敷地を用いた「ピレリ・ハンガービコッカ」と互いに作用し合うというユニークな姿を見せ、100点もの作品が一堂に会したこの企画は、息子であるビョルンの協力により開催された。
He explored every medium and type of art, combining painting, sculpture, printing, photography, videos and sound in all-encompassing works. Fascinated by the transformation, Roth used a vast array of materials and objects such as utensils, furnishings, monitors, and food in a process that revealed the constant mutability of the work. Roth’s artistic vision, which includes knowledge and action, experience and manual skills in performative works, was fully illustrated in the exhibition “Islands” at HangarBicocca, in Milan—the 4500 square meters of exhibition space devoted to the display have been turned into a workshop, a craftsman’s studio where the “Roth dynasty” has continued to hand down ways of creating art in the making.