BOTTLE PEOPLE by Marianne Vitale

アメリカ人現代アーティスト、マリアンヌ・ヴィターレ(Marianne Vitale)の作品集。本書は、2022年に開催されたヴェネチア・ビエンナーレ(Venice Biennale)にて作者が本作を展示したことに伴い出版された。

作者は、橋、線路、貨物列車のエンジン、ダム、工場、廃屋といった、アメリカ産業の発展が産んだ亡霊とも言える素材からモニュメントを制作することで、現代における西洋社会の崩壊を痛烈に批判する。燃やしたり、壊したり、傷つけることで新たに作品を作り出されたこの作品群は、人々が進歩や発展のために放棄したモノや素材を通して自身の歴史を問い正すことを観るものに強要する。

本書は、このインスタレーションに登場する個々の彫刻作品をキャラクターとして扱っている。抽象的に作品が連続して掲載された形式をとっており、観るものが自ら物語を生み出し、これらの作品群に人間味を見出す可能性を与えている。本シリーズは、リカーの瓶を布で巻き、ブロンズで鋳造するという手法で制作されており、灰の大地から解き放たれた古代微生物の幻獣を表現している。浮遊しているかのように壁から吊り下げられた像は、苦悩、絶望、希望、そして歓喜を描いている。

Published on the occasion of the 2022 Venice Biennale, this catalogue surveys the individual characters (sculptures) featured in the installation.

Published on the occasion of the 59th art exhibition of La Biennale de Venezia, curated by Cecilia Alemani, The Bottle People, a series of liquor bottles swaddled in fabric and cast in bronze, represent a transgressive bestiary of ancient microbial phantasms unleashed from the ashen earth. The catalogue takes an abstracted sequential form, allowing for self-driven narratives, and an opportunity for humanization of the casted bronze figures.

by Marianne Vitale

REGULAR PRICE ¥7,700  (tax incl.)

softcover
196 pages
229 x 270 mm
color
2022

published by AMERICAN ART CATALOGUES