イタリア人編集者であり、ギャラリスト、実業家であるカルラ・ソッツァーニ（Carla Sozzani）を記録した作品集。「Vogue Italia」の編集長を務めていたフランカ・ソッツァーニの実姉であり、「ディエチ コルソコモ（10 Corso Como）」の創業者でもある。

本書は「Comme des Garçons（コム・デ・ギャルソン）」のファッション・ショーにおける彼女の姿をスクリーンショットで記録し集めた、驚くほどシンプルでユニークな1冊である。

本書はファッションショーのサブストーリーの中にある物語を探るための提案であり、ショーの中の服だけでない部分を深く掘り下げる。ファッション流通における相互作用の発生に結びつく戦略に大きな変化を生み出し、自己の力を発揮してきたカルラ・ソッツァーニという人物を探る。

著者であるマルコ・マリーノ（Marco Marino）は2017年以降、主に「YouTube」で公開されている、ファッションデザイナーである川久保玲が手がけた「コム・デ・ギャルソン」（およびその傘下にある他のブランド）のファッション・ショーのオンライン動画に収められたカルラ・ソッツァーニの存在感、ルックス、普段の仕草を丹念に探ってきた。カルラが最前列に登場する瞬間を、どんなに一瞬であっても、執拗に追い、スクリーンショットを繰り返した。本書のキュレーションを担当した編集者であり出版者、キュレーターのエレオノーラ・デ・キアラ（Eleonora De Chiara）は、このコレクションを出版社である「IDEA」に持ち込み、本書の刊行が実現した。

This book is a collection of screenshots of Carla Sozzani at Comme des Garçons fashion shows. Amazingly simple, arguably meaningful.

Carla is a proposal to explore the stories within the sub-narratives of a fashion show, delving deeper than just the clothes and exploring the intersection of figures who have been self-powered, creating significant changes in the interconnected strategies of fashion circulation.

Since 2017, Marco Marino has been meticulously searching for the presence, looks, and normal gestures of Carla Sozzani, captured in the online videos of Rei Kawakubo's Comme des Garçons fashion shows (and other brands under their umbrella) openly available on the web, mainly thanks to YouTube. He obsessively screenshotted these moments, no matter how fleeting, when Carla appeared on the front row. Eleonora De Chiara brought Marco's collection to IDEA.