イタリア人アーティスト、彫刻家であるピーノ・パスカーリ（Pino Pascali）の作品集。2024年3月から9月まで「ミラノプラダ財団美術館（Fondazione Prada Milano）」で開催された展覧会に伴い刊行された。

モコモコの蜘蛛からおもちゃの機関銃まで、作者の遊び心溢れる作品群が、短いキャリアを網羅したこの広範な一冊の中でその魅力を存分に発揮している。

1959年から1979年にかけてイタリアで展開した芸術運動「アルテ・ポーヴェラ（Arte Povera / 貧しい芸術）」の主要作家として位置付けられる作者は、現実の認識と戯れる「偽の彫刻（fake sculptures）」を作り出した。作者が手がけた49点の作品とともに、戦後台頭したアーティスト陣の作品9点を並べた本書は、これまでに開催してきた展覧会の年表、テキストもあわせて収録した2冊組で構成されている。

From fuzzy spiders to toy machine guns, Pascali’s playfulness is on full display in this expansive two-volume survey of his short career.

Arte Povera artist Pino Pascali (1935–68) created “fake sculptures” that played with perceptions of reality. This two-volume exhibition catalog-cum-reader juxtaposes 49 of his works with nine pieces by other postwar artists, and includes both an exhibition chronology and an anthology of texts on the artist.